Sora APIが9月24日で完全終了|いま日本のクリエイターがやるべきことと、移行先の実費を公式価格から計算した

Sora APIが9月24日で完全終了 AIニュース

移行先を探し始めると、まず価格でつまずく。「Veo 3.1は1秒あたり$0.75」と書いている記事と、「$0.40」と書いている記事が、同じ月に並んで出てくる。ほぼ倍ちがう。どちらかが間違っている。

Google公式の料金ページに当たると、$0.40が正しく、$0.75は誤りでした。15秒の動画1本で538円の差。100本作れば5万円超。

1秒いくらかを間違えたまま予算を組むと、そのぶんがまるごと狂う。だから移行先の比較は、二次情報ではなく各社の公式料金ページから計算し直している。以下は2026年9月時点の公式価格に基づく整理です。

何が起きたのか|2段階のシャットダウン

まず事実関係から。ここは推測を挟まず、OpenAI公式の案内に書かれていることだけを書きます。図にするとこうなる。

Soraは2段階で終了する。アプリはすでに停止済みで、残っているAPIが9月24日に止まる。
Soraは2段階で終了する。アプリはすでに停止済みで、残っているAPIが9月24日に止まる。

2026年3月24日:終了の発表

OpenAIがSoraの提供終了を発表。動画生成はテキスト生成に比べて必要な計算資源が桁違いに大きく、消費者向けのサブスクリプション価格では推論コストを賄えなかった、というのが報じられている背景です。

注目されたのは、2025年12月に発表されたディズニーとの提携が、この3か月後に白紙になった点。10億ドル規模と報じられた提携が、製品の終了とともに消えたことになります。

2026年4月26日:アプリとWebが終了

sora.com とiOS・Androidアプリが、この日に停止しました。一般ユーザー向けの窓口は、この時点でもう閉じています。

2026年9月24日:APIも終了

残っていたAPIが、この日に停止。Sora 2 と Sora 2 Pro のモデルエンドポイントを含め、API経由の動画生成がすべて止まる。

つまり、アプリが消えたあともAPI経由で使い続けていた開発者・制作会社が、ここで完全に締め出されることになります。自社ツールにSoraを組み込んでいる場合は、この日を境に機能が止まる。

後継の話は出ていない

現時点で、後継製品の発表も、動画生成がOpenAIに戻ってくる時期の告知もありません。「待っていれば代わりが出る」という前提は置かないほうがいい。

先に書き出しだけ済ませてほしい

Soraを使っていた人にとって、価格の比較より優先度が高いのはこちら。

書き出しの手順

  1. sora.chatgpt.com/sunset にアクセスする
  2. 「Export」をクリックする
  3. 準備ができるとメールで通知が来る
  4. 届いたリンクからダウンロードする

OpenAIは「できるだけ早く書き出すこと」を推奨しているとのこと。準備に時間がかかる可能性があるので、期限ギリギリに操作すると間に合わない恐れがあります。

期限を過ぎるとどうなるか

公式の説明では、最終的な書き出し期間が終わったあと、Soraの利用に関連するデータは恒久的に削除されます。保存したプロジェクト、生成履歴、下書きが対象。

削除されたあとの復旧手段はない。 「あとでまとめてやろう」が通用しない種類の期限です。心当たりがあるなら、この記事を読み終わる前に書き出しだけ始めておくことをおすすめします。

移行先はいくらか、公式価格から計算し直した

ここからが本題。各社の公式料金ページに書かれている数字だけを使い、1秒あたりの円単価を出してみる。

為替は2026年9月4日基準の1ドル=156.25円で計算しています(別ソースでは156.17円だったので、ほぼ同じです)。円安が進めば当然この表も動く。

Google Veo 3.1(公式:Gemini API料金ページ)

モデル / 解像度 公式単価 円/秒 15秒あたり 音声
Veo 3.1(720p/1080p) $0.40/秒 62.5円 938円 込み
Veo 3.1(4K) $0.60/秒 93.8円 1,406円 込み
Veo 3.1 Fast(720p) $0.10/秒 15.6円 234円 込み
Veo 3.1 Fast(1080p) $0.12/秒 18.8円 281円 込み
Veo 3.1 Fast(4K) $0.30/秒 46.9円 703円 込み
Veo 3.1 Lite(720p) $0.05/秒 7.8円 117円 込み
Veo 3.1 Lite(1080p) $0.08/秒 12.5円 188円 込み

見落とされがちですが、Veoは全ラインで音声が価格に含まれています。 他のモデルは音声を別工程で作ることになるので、そのぶんのコストと手間が上乗せされます。単価だけを横に並べた比較表は、ここを勘定に入れていないことが多い。

そしてLiteの安さが際立つ。 720pで1秒7.8円は、下書きを大量に回す用途なら十分すぎる水準だろう。構図とタイミングの確認を安いモデルで済ませ、本番だけ上位モデルに回す進め方なら、この価格帯があるかどうかは実務に直結します。

Runway Gen-4.5(公式:料金ページ)

Runwayはクレジット制なので、少し話がややこしい。同じモデルでも、契約プランによって1秒あたりの実質単価が変わる。

公式ページの数字はこう。

  • Free:$0/125クレジット(1回限り)
  • Standard:$12/月/625クレジット
  • Pro:$28/月/2,250クレジット
  • Max:$76/月/9,500クレジット
  • Gen-4.5の消費量:60クレジット / 5秒(=12クレジット/秒)

これを1秒あたりの円に直すと、こうなる。

プラン 1クレジット Gen-4.5 円/秒 15秒あたり
Standard $12 $0.01920 36.0円 540円
Pro $28 $0.01244 23.3円 350円
Max $76 $0.00800 15.0円 225円

StandardとMaxで2.4倍の差。 「Runwayは1秒いくら」と一つの数字で語っている記事を見かけますが、プランを書かずにその数字を出すのは意味がありません。

逆に言うと、量を作る人ほど上位プランのほうが1本あたりは安くなるわけだ。 ただし使い切れなければ月額がそのまま無駄になるので、「月に何秒作るか」を先に見積もらないと判断できません。ここは自分の制作ペースと突き合わせるしかない部分です。

Seedance 2.0(Runway経由の公式クレジット消費量から計算)

Runwayの料金ページには、自社モデルだけでなくSeedanceの消費クレジットも公開されています。 ここから逆算すると、Seedanceの実費も見えてくる。

  • Seedance 2.0 Pro(1080p):160クレジット / 4秒(=40クレジット/秒)
  • Seedance 2.0 Fast:116クレジット / 4秒(=29クレジット/秒)
プラン Seedance 2.0 Pro Seedance 2.0 Fast
Standard $12 120.0円/秒(15秒 1,800円) 87.0円/秒(15秒 1,305円)
Pro $28 77.8円/秒(15秒 1,166円) 56.4円/秒(15秒 846円)
Max $76 50.0円/秒(15秒 750円) 36.3円/秒(15秒 544円)

注目してほしいのは、同じSeedance 2.0でもProとFastで消費量が1.4倍違う点です。そしてRunway経由のSeedance 2.0 Proは、Veo 3.1 Liteの15倍以上のコストになります(Standardプランの場合)。

同じモデルでも、どこを経由して使うかで支払額が何倍も変わる。 ここは次の節で詳しく。

15秒の動画を1本作ると、いくらか

15秒1本あたりの実費。最安のVeo 3.1 Lite 720pと最上位のVeo 3.1 4Kで12倍の開きがある。
15秒1本あたりの実費。最安のVeo 3.1 Lite 720pと最上位のVeo 3.1 4Kで12倍の開きがある。

実感を持ちやすいように、15秒で揃えて並べてみる。ショート動画では扱いやすい長さ。

15秒1本あたり 金額 備考
Veo 3.1 Lite 720p 117円 最安。音声込み
Veo 3.1 Lite 1080p 188円 音声込み
Runway Gen-4.5(Max) 225円 月$76が前提
Veo 3.1 Fast 720p 234円 音声込み
Veo 3.1 Fast 1080p 281円 音声込み
Runway Gen-4.5(Pro) 350円 月$28が前提
Runway Gen-4.5(Standard) 540円 月$12が前提
Veo 3.1 Fast 4K 703円 4K・音声込み
Veo 3.1(720p/1080p) 938円 最上位品質
Veo 3.1 4K 1,406円 4K最上位

最安のVeo 3.1 Liteと最上位のVeo 3.1 4Kで、12倍の開き。 同じ「Veo 3.1」という名前でも、選ぶグレードで支払額がまるで変わるということです。

リテイクを含めると、この差はさらに効いてくる。1本を仕上げるのに5回撮り直すなら、117円のモデルは585円、1,406円のモデルは7,030円です。「試し撮りは安く、本番だけ高く」に振り切るのが現実的だろう。

どこを経由して使うかで、単価は変わる

ここまで公式APIの価格を並べてきましたが、実際にはHiggsfieldのような統合サービス経由で使っている人のほうが多いはずです。1つの画面でKling・Seedance・その他を切り替えられるので、制作の効率がまるで違います。

ただし、この便利さには価格の不透明さがついてきます。

実例を1つ。手順書に「1枚0.5クレジット」と書かれていた画像生成を32枚ぶん実行したところ、実際の請求は1枚あたり4クレジット、つまり8倍でした。

承認をもらっていた枠は26クレジット。実際に消えたのは124クレジット。月に付与される1,200クレジットを使い切って、作業が途中で強制的に止まりました。しかも同じパラメータで生成しているのに、その日の朝までは0.5で、昼から4に変わっていました。 理由は今も不明。

この件は別記事で詳しく書きますが、ここで言いたいのは一点だけです。統合サービスのクレジット単価は、公式APIの価格から素直に計算できるとは限りません。

対策は単純。クレジットを使う作業の前に見積もりを取り、作業後に実際の請求履歴と突き合わせておきたい。「資料に書いてある単価」を信用しない運用に切り替えるしかありません。3か月分の請求記録を全部照合した結果は別の記事にまとめています。

移行先を選ぶときも同じ。この記事の表は公式APIを直接叩いた場合の価格であって、統合サービス経由の実費とは一致しません。少額で試して、実際にいくら引かれたかを自分の目で確認してから本数を増やすのが、結局いちばん安全です。

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「$0.75」はどこから出てきたのか

.75」はどこから出てきたのか

ここがいちばん厄介な点かもしれない。AI動画ツールの比較記事をいくつか読むと、Veo 3.1 Standardの価格として「$0.40/秒」と「$0.75/秒」の両方が出てきます。同じ時期の記事で、である。

Googleの公式料金ページを確認したところ、$0.40(720p/1080p)と$0.60(4K)でした。$0.75という数字は、公式のどのグレードにも一致しません。

なぜこうなるのか。旧価格なのか、別サービス経由の価格なのか、単純な誤記なのか。ただ言えるのは、比較記事の数字をそのまま信じて予算を組むと、倍近く外す可能性があるということです。

面倒でも、契約前に公式の料金ページを自分で開いてください。請求が想定とずれる原因の多くは、ここを読まずに始めたことにあります。

Klingは表に載せられなかった

Klingについても調べましたが、公式の料金ページに当たれなかったため、円換算表からは外しています。

二次情報で一致していたのは以下の点。

  • 無料枠が1日66クレジット
  • 有料プランは月$10前後から(年払いで割引)
  • 5秒の生成が、標準モードで10クレジット、プロフェッショナルモードで35クレジット

ただし各プランに月何クレジット含まれるかが確認できていないので、1秒あたりの単価が計算できません。分からないものを推測で書いても仕方がない。ここは空欄のまま。裏が取れ次第、別記事で。

当たり前のことですが、この表は1ドル156.25円という前提でしか成立しません。 160円になれば約2.4%上がりますし、150円になれば約4%下がります。海外サービスを使う以上、価格は常に動く。

月あたりだと、いくらになるか

1秒単価はピンとこない。制作ペース別の月額に直してみる。15秒を1本の単位として計算。リテイクは含めていない。

月の生成量 Veo 3.1 Lite 720p Veo 3.1 Fast 1080p Veo 3.1(1080p)
週1本(月4本) 468円 1,124円 3,752円
1日1本(月30本) 3,510円 8,430円 28,140円
1日4本(月120本) 14,040円 33,720円 112,560円

1日4本を最上位モデルで回すと、月11万円超。 これは個人が趣味で出せる額ではない。

そしてここにリテイクが乗る。 5回撮り直す前提なら、この表の5倍です。1日4本をVeo 3.1標準で、5回ずつ撮り直したら月56万円になります。

数字にするとはっきりしますが、「量を出す」と「高品質モデルを使う」は同時に成立しません。 どちらかを選ぶか、工程を分けるかです。「試し撮りは安いモデル、本番だけ上位」という分け方が現実的なのは、精神論ではなく、この計算の結果でしょう。

どれに移るか

用途によって答えが変わるので、断定はしません。今の情報で判断するなら、という前提で書きます。

数をこなすなら Veo 3.1 Lite

1秒7.8円で音声込みは、他に見当たらない。構図・動き・タイミングの検証はここで済ませるのが、コスト面では圧倒的に合理的です。720p止まりなので、そのまま公開する用途には向きませんが、下書きとしては十分です。

仕上げは Veo 3.1 の標準

15秒938円は安くありませんが、音声が込みでこの価格だと考えると見え方が変わります。別途ナレーションや効果音を用意する工程を省けるなら、トータルでは逆転する場面があります。

Runwayは制御の細かさで選ぶ

カメラの動きやモーションブラシといった制御の細かさはRunwayの持ち味です。ただし音声は含まれない。月額を払い切れる制作量があるかどうかが分かれ目で、量が出ないうちはStandardの36.0円/秒が重くのしかかります。

ここまで単価の話をしてきたが、単価だけで選ぶのは危うい。

総額を左右するのは、生成コストよりリテイクの回数のほう。 1回で意図どおりに出るモデルと、5回撮り直すモデルなら、1秒単価が3倍違っても後者のほうが高くつきます。そしてリテイク率は、作りたい映像の種類によって変わる。

なので「この表でいちばん安いものを選べば正解」とは言えない。 安いモデルを2〜3本試して、自分の題材で何回撮り直すことになるかを測ってから決めるのが、遠回りに見えて結局いちばん安いはずです。

補足

9月24日を過ぎたら、作った動画も消えるのか

すでに手元にダウンロードしてある動画ファイルは、そのまま使える。使えなくなるのは「新しく生成すること」と「OpenAI側に保存されているデータへのアクセス」です。 だから書き出しを急ぎたい。

OpenAIから動画生成が戻ってくるのか

後継製品の発表も、復活の時期についての告知もない。「戻ってくるかもしれない」を前提に移行を先送りするのは、リスクのほうが大きい。

出典

この記事の数字は、すべて下記から取得しています。いずれも2026年9月7日に確認したもの。 価格や仕様は変わるので、契約前にはご自身で最新の情報をご確認ください。

公式

報道

為替

1ドル=156.25円は Frankfurter(2026年9月4日基準)を使用。ExchangeRate-API でも156.17円だったため、ほぼ一致することを確認しています。

なお、Klingの公式料金ページとOpenAIヘルプセンターの返金に関する記述は直接確認できていません。そのため円換算表から外し、本文でも断定を避けました。裏が取れたら更新する予定。

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