AIのAPI料金表の読み方|入力と出力で単価が違う理由

請求の内訳 費用と料金

同じモデルでも、入力・出力・キャッシュで単価が分かれています。

見積もりが外れるのは、たいてい出力側です。読み方と、費用を下げる順番を見ます。

3つの単価

種別 何に対する料金か
入力 こちらが送った指示や資料
出力 返ってきた文章
キャッシュ読み出し 前と同じ入力を再利用したぶん
出力は入力より高い。3倍から5倍になることが多い

出力が高いのは、1語ずつ順に生成する処理だからです。入力はまとめて読み込めますが、出力は前の語を見てから次を決める。並列にできないぶん、計算が重くなります。

この差が、見積もりのずれを生みます。長い資料を渡す作業は、入力が大きくても意外と安い。逆に、短い指示から長文を書かせる作業は高くつきます。

キャッシュが効く場面

同じ前置きを何度も送るなら、ここが効きます。

社内規程や商品一覧を毎回添える処理では、その部分が固定です。一度読み込んだ内容を再利用できれば、2回目以降の入力費用が大きく下がる。

条件があります。固定部分を先頭に置き、変わる部分を後ろに回すこと。途中が変わると、そこから先は再利用できません。

有効な時間にも限りがある。数分から数十分で消える設定が多いので、まとめて処理するほうが効きます。

思考の分が上乗せされる

手順を追って考えるモデルでは、注意が要ります。

画面に出ない検討部分も、出力として課金されます。最終的な回答が3行でも、その手前で長く考えていれば、そのぶんが乗る。

見積もりが2倍3倍とずれる原因の多くがこれです。考える深さを指定できるモデルなら、簡単な作業では浅い設定にしておきたい。

画像と音声は換算される

文章以外を渡すときも、単位は同じです。

画像は解像度に応じてトークン数に換算されます。高解像度のまま渡すと、数千トークン分になることがある。読ませたいのが文字だけなら、縮小してから渡すほうが安い。

音声も秒数に応じて換算されます。長い録音をそのまま投げる処理は、想定より高くつきやすい領域です。

料金表には換算の目安が書かれています。見積もりの前に、そこだけは読んでおきたい。

見積もりの立て方

1件あたりの実費を測るのが先です。

本番と同じ形の処理を1回だけ流し、請求の明細を見る。ここで出た数に件数を掛ければ、見積もりになります。

料金表から計算した数は当てになりません。実際のトークン数は、指示文の書き方や資料の中身で変わるからです。

一括処理をかける前には、必ず数件で試す。この一手間で、桁違いの事故は防げます。

下げる順番

効く順に並べると、こうなります。

まず出力を短くする。字数を指定するより、「結論だけ」「表で」と形を決めるほうが確実に減ります。

次に、モデルを下げる。作業によっては小さいモデルで十分です。分類や形式変換なら、差が出ないことが多い。

最後に入力を削る。資料を全部渡さず、必要な章だけ抜く。手間の割に効果が小さいので、最後で構いません。

バッチ処理という選択

急がない処理なら、単価を半分にできる方式があります。

まとめて投げて、結果を待つ形です。数時間かかりますが、その代わり割引が効く。夜間に流して朝に受け取る運用なら、待ち時間は問題になりません。

対話の裏側で動く処理には使えない。定期的な集計や、大量の分類に向いた方式です。

上限を先にかける

事故を金額で止める仕組みが用意されています。

月の上限額、通知のしきい値、鍵ごとの制限。提供元の管理画面で設定できます。繰り返し処理を組むなら、書き始める前に入れておきたい。

無限ループに入った処理が一晩回り続ける、という事故は起こります。上限がかかっていれば、被害はそこで止まる。

通知だけでは間に合いません。気づいたときには終わっているので、止まる設定にしておく必要があります。

統合サービス経由は別物

複数のモデルをまとめて使える仲介サービスでは、料金表の読み方が変わります。

独自のクレジット単位に換算されているため、元の単価から素直に計算できません。同じモデルでも、経由するサービスによって支払額が何倍も違うことがある。

こちらも、実際に少量流して請求を見るしかありません。資料に書かれた単価を信じない運用が要ります。単価が予告なく変わることもあるので、月に一度は明細を確認しておきたい。

出典

出力側の処理が重くなる理由は、下記の生成方式に由来します。

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